2021年6月10日、うるま市にある米陸軍の貯油施設「金武湾タンクファーム3」から泡消火薬剤含有水が流出する事故が発生しました。
事故の原因
泡消火薬剤含有水は、泡消火剤と混ぜる水をためる貯水槽から流出しました。事故の原因は貯水槽とマンホールとの接続部分の劣化とみられています。劣化箇所から雨水が流入した結果、事故当時が大雨だったこともあり泡消火薬剤含有水は最大で2,400ℓも流出した可能性があります。なお、貯水槽は2020年以降、使用されておらず撤去される予定のものでした。
米軍が日本側に事故の連絡を行ったのは翌日の11日であったため、米軍側の対応の遅さに抗議の声が上がっています。
事故後の周辺調査とその結果
事故を受けて県が6月12日に基地周辺および河川でPFOS等の水質調査を行いました。その結果、暫定指針値50ng/Lを超過した地点はありませんでした。
なお、水質調査が事故発生から2日後に行われたことや事故当日の大雨や翌日の好天といったことから県はこの水質調査が調査要件を満たしていないとの見解を示しています。
また、12日には環境補足協定に基づいて米軍に立入り調査が行われましたが、現場確認のみで採水などは行われていません。そのため、県は立ち入り調査と事故があった貯水槽からの採水を沖縄防衛局に申請しています。
沖縄県: https://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/hozen/mizu_tsuchi/water/pfos_result_kin3.html
陸軍貯油施設の概要(うるま市HP):https://www.city.uruma.lg.jp/sp/shisei/167/508/1744