PFOSおよびPFOAの暫定目標値の設定
水道水については令和2年4月1日より要監視項目から水質管理目標設定項目に移行し、暫定目標値が50ng/L(PFOSとPFOAの合計値)以下と設定されました。
河川や地下水といった水環境については令和2年5月28日より要調査項目から要監視項目に移行し、目標値(暫定)が50ng/L(PFOSとPFOAの合計値)と設定されました。
水質管理目標設定項目や要監視項目はその目標値を超過することがあっても直ちに飲用禁止や改善措置義務が発生しないため、その実効性を疑問視するような意見がパブリックコメントに寄せられています。また、目標値の数値設定やPFHxSといった他の有機フッ素化合物も含んで評価するべきといった意見も寄せられていました。
水道水および環境水の調査結果
水道水については令和2年1~3月に厚生労働省が26都府県(浄水場39か所)を対象に、環境水については令和元年度に47都道府県(171地点)を対象に調査が行われました。
調査の結果、水道水については目標値を超える浄水場はありませんでした。
環境水については13都府県(37地点)において目標値の超過が確認されました。目標値を超過した地下水および湧水は飲用用途の水ではありませんでしたが、この結果を受け井戸所有者等へ飲用に関する注意喚起が行われています。
目標値を超過したのは埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、福岡県、大分県、沖縄県(順不同)です。中でも大阪府の摂津市、沖縄県の沖縄市、宜野湾市、中頭郡は1,000ng/Lを超過するような高濃度汚染が確認されました。
なお、この調査結果を受けて摂津市は浄水場(原水)の水質検査を行い、PFOSおよびPFOAの濃度が7.7ng/Lで目標値を下回っていることを確認しています。
厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000638290.pdf
環境省:https://www.env.go.jp/press/108091.html
摂津市:https://www.city.settsu.osaka.jp/suidou/okyakusama/oshirase/13766.html