事故の発生とその原因
2月26日、自衛隊基地から泡消火剤が流出し、那覇市の国道331号周辺に飛散しました。
事故当時、基地ではタンクの中の泡消火剤をPFOS含有のものから非含有のものへ交換していました。交換後、装置の運転確認を 行った際にバルブが破裂したことが流出事故の原因と判明しています。なお、基地内に流出した消火剤は当日中に回収されました。
PFOS等の含有の有無
事故当初、航空自衛隊は飛散した泡消火剤にPFOSが含まれていないとしていましたが、バルブにつながれていた配管にはPFOSを含む泡消火剤が残っていた可能性があるとの指摘を受け、防衛省が回収した泡消火剤を調査・分析をしました。その結果、PFOSおよびPFOAが含まれていることが判明しました。
泡が付着した土壌や基地内・周辺地の水質調査の結果
沖縄県は3月12日に基地周辺の瀬長島付近の海域の水質について、那覇市は3月11日および12日に泡が付着した保育施設の土壌と自衛隊基地内の水質について調査を行いました。その結果、瀬長島付近の海域ではPFOSおよびPFOAの暫定指針値を超過する地点はなく、保育施設の土壌にはPFOSが0.4~1.8ng/g、PFOAが0.1~0.6ng/g、PFHxSが0.5~2.5ng/g検出され、基地内では水路の下流で暫定指針値を超過しました。なお、水質については暫定指針値が定められていますが、土壌に関しては指針値が定められていません。
今回の調査結果を受けて県は調査を終了し、市は以下の3点を航空自衛隊那覇基地に要請しています。
- 泡消火剤が飛散し付着した保育施設の要望を踏まえて、早期に適切な対応を講じること。
- 地域住民に対し適切な説明等を行い、不安の解消に努めること。
- PFOS等が検出された航空自衛隊基地内の水路において、定期的にモニタリングを行い、当該結果及び対応策を公表すること。